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中国審査指南の改定案について

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中国国家知的産権局は、10月28日に、特許審査指南の改定案を発表しました。主な改正予定点は以下のとおりです。
なお、この改正案は、パブリックコメント募集段階ですので、今後修正される可能性があります。御注意下さい。


1.ビジネスモデル関連発明の保護
改正案では、審査指南4.2の末尾に、ビジネスモデル関連発明の請求項が技術的特徴を含む場合、特許権取得の可能性を排除すべきでない旨の規定が追記された。
これにより、ビジネスモデル関連発明の請求項が技術的特徴を含む場合に保護適格性を有することが明確化された。


2.ソフトウエア関連発明について
(1)コンピュータプログラムの取り扱いについて
現行の審査指南の記載(第2部分第9章)では、「コンピュータプログラムに係る発明(=媒体+コンピュータープログラムフロー)」が保護適格性を有さないとの疑義が生じていた。
そこで、改正案では、『コンピュータプログラム自体』だけが保護適格性を有さないことを明記することで、『コンピュータプログラムに係る発明』が保護適格性を有することを明確にした。
(2)プログラムが装置請求項の組成部分となることの明確化
改正案では、現行の審査指南における「当該コンピュータプログラムの各機能がどの構成部で如何に果たされるか詳細に記述しなければならない」との記載が削除され、『上述の構成部はハードウエアを含むことができるだけではなく、プログラムを含むことができる』と改められた。
これにより、「プログラム」が装置請求項の組成部分となることが明確化された。


3.補足実験証拠の提出
改正案では、現行の審査指南における「出願日以降に補足提出された実験例や実験データは考慮しないものとする」との記載が削除され、『出願日以降に補足提出された実験データに関し、審査官は審査しなければならない。補足実験証拠が証明する実験効果は、当業者が特許出願公開の内容から得られるものでなければならない。』と規定された。
主に化学分野において問題となるサポート要件違反を、救済する趣旨である。


4.特許後の補正要件(無効宣告手続における補正)
改正案では特許後の補正要件が緩和された。
現行の審査指南では、特許後の補正、即ち、無効宣告手続(無効審判)における補正として、「請求項の削除」、「請求項の併合」、「技術方案の削除」の3形態しか認められていない。
改正案では、『請求項の更なる限定』、及び、『明らかな誤りの補正』が認められると共に、『請求項の更なる限定』が認められた代わりに「請求項の併合」が削除された。
即ち、改正案においては、
①請求項の削除
②請求項の更なる限定(変更)
③技術方案の削除
④明らかな誤りの補正(追加)
が認められている。
ただし、『請求項の更なる限定』については、「請求項中にその他の請求項に記載された一又は複数の技術特徴を補充し、保護範囲を縮小すること」と規定されており、今後も、明細書の記載を根拠とする補正は許されない点に留意が必要である。


5.閲覧制限の緩和
現行の審査指南では、出願公開されたが登録されていない出願については、一定の閲覧制限がされていたが、実体審査段階に移行した公開出願の審査書類(実体審査過程において出願人に通知した通知書、検索報告及び決定書)を公開することとした。