2022.10.07
欧州統一特許裁判所(UPC) 2023年4月1日発効予定
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欧州統一特許裁判所(UPC) 2023年4月1日発効予定
欧州統一特許裁判所(Unified Patent Court, UPC)協定の発効が2023年4月1日となる予定であることが、UPCの公式サイトに2022年10月6日付で掲載されました。未批准であるドイツの批准書を寄託して、その4ヵ月後にUPC協定が正式に発効し、UPCは業務を開始することになります。つまり、ドイツの批准書の寄託が2022年12月中に行われることを意味します。
この批准書の寄託からUPC発効日までに取りうる手続きは、以下の3つです。
1.単一効特許の早期申請(Early Request)
次の2つの条件を満たした場合、欧州特許出願に基づいて「単一効特許の早期申請」が可能となります。
条件1:ドイツが批准書を寄託した日以降である。
条件2:欧州特許出願に関してEPC規則71(3)の通知(特許予告通知)が発行されている。
2.許可決定通知発行の遅延(delay)請求
次の2つの条件を満たした場合、「許可決定通知発行の遅延請求」が可能となります。
条件1:ドイツが批准書を寄託した日以降である。
条件2:EP出願に関して規則71(3)の通知が発行され、かつ、規則71(3)の通知に添付されている特許対象のテキストを出願人がまだ承認していない。
3.UPC裁判管轄からの適用除外(Opt-out)の申請
ドイツの批准書寄託によりサンライズ期間が開始され、既存の欧州特許について、UPC裁判管轄からの適用除外(オプトアウト)を請求することができるようになります。オプトアウトは、UPC発効後も、移行期間(UPC発効から少なくとも7年)の間請求可能です。
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