2022.03.31
シンガポールにおける制度変更
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シンガポールにおける制度変更
シンガポールにおいて、特許出願に係る諸制度の変更が行われます。新制度の発効は、2022年4月29日です。
1. 実体審査中の軽微な補正
実体審査において、審査官が、明細書の軽微な補正により出願が特許査定に至る可能性があると判断した場合、審査官は、出願人に当該補正を2か月以内にするよう要請する通知(「補正の要請 (Invitation to Amend)」)を発行することができます。
軽微な補正によって問題が解消しない場合、または出願人が要請された補正を受け入れない場合は、通常の手続きに従ってオフィスアクションが発行されます。
新制度は、施行日時点で実体審査に係属中の特許出願、および施行日以降に実体審査請求された特許出願に対して適用されます。ただし、補充審査に係属中または係属予定の特許出願に対しては、新制度は適用されません。
2. 実体審査を第一の発明に限定
実体審査において、共通する単一の技術的思想を有さない複数の発明が特許請求の範囲に含まれていることが明らかになった場合は、実体審査が第一の発明についてのみ行われる場合があります。
新制度は、施行日以降に実体審査請求された特許出願に対して適用されます。
3. 英文による出願公開のための費用の廃止
従来、英文以外の国際出願をシンガポールの国内段階に移行する場合に、仮保護の権利を得るためには、英文による出願公開を請求し、手数料を納付する必要がありました。
今回の新制度では、英文の出願公開を別途求める制度が廃止され、国内段階移行のために提出した英文に基づく出願公開が実施されることになりました。また、この出願公開のために手数料を納付する必要はありません。なお、当該出願公開に基づいて仮保護の権利が得られます。
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