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  6. 中国不正競争防止法(改正案送審稿)の紹介
2016.03.25

中国不正競争防止法(改正案送審稿)の紹介

<改正の背景等>
 「中華人民共和国不正競争防止法」は、2016年2月25日付で、国務院により改正案送審稿が公表され、大きな改正を迎えるところにあります。
 現行法は、1993年に立法されて20年間を経過した今、時代に遅れており、制度が不完全、強制力が弱いといった問題を抱えているほか、「独禁法」の立法や「商標法」、「広告法」等の改正等により、条文上の重畳等が生じています。
 上記の問題を踏まえ、中国工商総局は、各業界の意見を聴収した上今回の改正案に至りました。改正案では、現行法の33条のうち30条にも及び、7条を削除、9条を新設、合計35条となります。
 中国の不競法の条文構成は日本と大きく相違し、その独自色が強い点で注目されます。

<重要改正点(1),(2) 法体系の統一化の実現>
 (1)「経営者」の定義を「商品の生産、事業の経営に従事もしくは参与し、又はサービスを提供する自然人、法人及びその他の組織」に修正し、適用範囲を拡大させました。「独禁法」の関連規定との統一性を図ります。(改正案第2条第3項)
 (2)不正競争行為に対して監督検査を行う管轄主体は、原則に、工商行政管理部門であることに明確にされると共に、その他の法律法規により別途規定されている場合には、管轄主体を関連部門にすることができると例外を認めています。認定基準及び処罰尺度の統一化を図ります。(改正案第3条)

<重要改正点(3),(4) 不競法の対象行為の拡充>
 (3)市場支配的地位を有さないが取引において相対的優位に立つ者の不公平取引行為を対象行為としました。取引において相対的優位に立つ者は、取引相手に対して、正当な理由なしに、取引先の限定、指定商品の強引購入、他者との取引条件の拘束、費用又はその他の経済的利益の強要等の不合理な取引条件の付加が不公平取引行為として規定されています。「相対的な優位」とは、取引上で、取引をする側が、資金、技術、市場参入、販売ルート、原材料の購入等において優位にあることを利用し、取引相手に依存させ、他社との取引を困難にさせることを明確に規定されています。(改正案第6条、新設)
 (4)ソフトウェア等の技術的手段を利用してインターネット領域において他社及びユーザを妨害、制限し、影響を与える行為を対象行為としました。具体的には、ユーザによる他社のネットアプリサービスの正常使用の妨害等について例示的に規定されています。(改正案第13条、新設)