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メキシコ商標法の改正について

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2018年8月10日に新しいメキシコ知的財産法が施行されましたが、商標に関して大きな改正点があります。

1. 使用宣言書(declaration of use)の提出義務
登録日から3年後、及び商標権の更新時に、使用宣言書を提出することが義務付けられました。使用宣言書を提出しない場合は、登録が取り消されることになります。
使用宣言書の提出に際して、使用の証拠の提出は不要ですが、商標が使用されている商品・サービスを記載する必要があります。商品・サービスについて、類見出しによる記載は認められません。また、商標権による保護範囲は、使用宣言書に記載された商品・サービスに限定されます。

(1) 登録日から3年後の提出
2018年8月10日以降に登録を許可された商標が対象になります。メキシコを指定する国際登録商標の場合、3年の期間の起算日はWIPOへの保護通知の発送日ではなく、メキシコ知的財産庁が発行する登録証に記載された登録許可日となるので、期限管理に注意が必要です。

(2) 更新時の提出
2018年8月10日以降に更新期間が始まる商標が対象になります。更新時に毎回、使用宣言書を提出しなければなりません。メキシコを指定する国際登録商標の場合、WIPOへ更新の申請を行ってから3ヶ月以内に、メキシコ知的財産庁へ使用宣言書を提出する必要があります。

2. 類見出しによる商品・サービスの指定の禁止
上述した使用宣言書だけでなく、新たに商標登録の出願をする場合にも、指定商品・サービスについての類見出しによる記載が認められなくなりました。指定商品・サービスの記載は、ニース分類、及びメキシコ知的財産庁が毎年発行する受け入れ可能な商品・サービスのリストに記載された表現で行う必要があります。メキシコを指定する国際登録商標に、メキシコで受け入れ不可の指定商品・サービスが含まれている場合には、暫定拒絶を受けることになります。

3. 商標の定義の拡大
商標の定義が変更され、「感覚によって認識することができ、かつ、表示することができる標識」と定義されたことで、新しいタイプの商標、すなわち匂い、音声、ホログラムや、トレードドレスの商標が登録できるようになりました。

4. 証明商標(Certification Trademarks)
証明商標が保護されるようになりました。

5. 獲得した識別性(Acquired Distinctiveness)
「獲得した識別性」が明示的に定義され、識別力が無いとの拒絶理由を克服するための手段として用いることができるようになりました。

6. 同意書(Letter of Consent)
商標が同一の場合を除き、同意書が明示的にメキシコ知的財産庁に受け入れられるようになりました。

7. 最先の使用日(date of first use)
出願時に宣言することができる「最先の使用日」は、商標がメキシコで最初に使用された日でなければならないことが明確に規定されました。

8. 周知商標(Well-known Trademarks)
周知商標の宣言を受けるための前提となっていた、メキシコで商標を登録しなければならないとの要件が廃止されました。

9. 悪意の商標登録の排除
悪意の商標登録を排除する規定が導入されました。

10. 除斥期間の延長
一部の無効理由について除斥期間が3年から5年に延長されました。その結果、除斥期間が5年に統一されました。

これらの改正点の他にも、異議申立及び無効訴訟の手続きについて改正された点があります。詳しい情報が必要な場合は弊所までお問い合わせください。