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海外研修①

 事務所の海外研修制度を活用して、米国ワシントンDC近傍にあるレストンという場所でセミナーを2週間受けた後、現地特許事務所で2週間のインターンを行う予定です。セミナー開始が9月24日からですので、時差ボケ解消のために9月22日から米国入りしました。こちらの気候は、日本と同じ感じで湿度がそこそこ高く、気温は日中20度後半まで上昇しますが、夜は10度台となり寒暖差があります。

[ 野生のリス ][ 研修場所 ][ ホテル周辺 ]

 到着した日(22日)には、現地特許事務所の方に夕食をご一緒して頂き、初めて東海岸に行く私としては非常に助かりました。次の日(23日)には、朝からワシントンDCに電車で向かい、スミソニアン協会が無料で提供している博物館を巡りました。あいにくの雨でしたので航空博物館以外は中に入りませんでした。入口で簡単なセキュリティチェックを受け、航空博物館の1階を見て回りました。入口のすぐそばに飾られている月の石が、触られすぎてつるつるでした。夜にはセミナー参加者達と一緒にダレス空港付近にある航空博物館別館に行き、日本に原爆を投下したエノラゲイや日本の戦闘機を見物しました。特に、スペースシャトル「ディスカバリー」の現物は迫力満点で、宇宙から帰還しても損傷も少なく、宇宙技術の高さには驚きです。

[ ディスカバリー ][ エノラゲイ ][ 月の石 ]

 セミナー初日(24日)は、米国出願の書誌的要件やExport Administration Regulations (EAR)について学びました。特に、EARは、米国で発明した内容を政府の許可なく海外に輸出することを規制するものです。管轄は、米国商務省産業安全保障局(Bureau of Industry and Security: BIS)であり、軍事用としても非軍事用としても利用可能な「デュアルユース品目」と呼ばれる商用製品の輸出の管理,規制をしています。EARでの輸出の定義は、米国の発明者が発明をした内容を日本の親会社に伝達することも含まれるらしく、米国子会社を持つ企業にとっては注意が必要です。

[ セミナー風景 ][ 現地事務所の書籍棚 ]

 セミナー2日目(25日)は、午前中に、ミーンズプラスファンクション(USC112(f)),優先権等について学習し、午後からは、ITC(international trade commission)について学習しました。このITCは、侵害商品の輸入差止め等を実行できる制度であって、侵害訴訟に比べて安価なことと、複数の侵害者による複数の侵害品を一度に差止め執行できることとが特徴です。そして、ITCの学習後は、クレーム翻訳の実務修習を行いました。
 セミナー3日目(26日)は、午前中に記載要件や実施可能要件等の発明の開示要件(USC112)について学習し、午後からは訴訟実務の基本的内容について学習しました。この日は、そろそろ日本食が恋しくなる頃ということで、アジアレストランに連れて行って頂き、すごくボリュームのあるアジア料理をいただきました。日本食を上手く真似て作っており、久しぶりに醤油を使って食することに感動しました。

[ ワシントン名物クラブケーキ ][ アジア料理店のお刺身 ]

 セミナー4日目(27日)は、午前中に旧法,新法の102条(新規性)について学習し、先行文献の対象や出願基準日の関係で非常に複雑な構成となっていることを改めて感じました。午後からは、企業におけるIP戦略についてレクチャーを受けた後、皆でボーリングをしました。米国のボーリングは食事を食べながら楽しむ形式です。
 セミナー5日目(28日)は、午前中にUSC103条(非自明性)、ダブルパテント,エレクションについて学習し、午後からはバイオ,化学、ソフトウェア関係のpatent eligibility(USC101条)について学習しました。セミナー後は、レストンにあるショッピングモールに行き、買い物をしてHappy Friday を楽しみました。アメリカの方は金曜日は家族と過ごすことを大切にしておられるので、夕食はほとんど日本人ばかりでした。

[ レストンのショッピングモール ][ ボーリング場 ][ ランチに出たお弁当 ]

 2週目以降は、次回のブログに記載します。
弁理士 中村忠則